日本初の株式型クラウドファンディングとしてオープンしたFUNDINNO。
未上場企業に少額で投資できるので、株主として応援できる仕組みで注目を集めてます。
FUNDINNOの仕組みやメリット、登録方法までを徹底解説します。
FUNDINNO(ファンディーノ)は、株式会社日本クラウドキャピタル(以下、日本クラウドキャピタル社)が運営する日本初の株式型クラウドファンディングサービスです。
日本クラウドキャピタル社は2015年11月に創業された企業で、柴原祐喜氏(代表取締役CEO)と大浦学氏(代表取締役COO)を中心に専門家が多く在籍してます。
2017年4月にFUNDINNO(ファンディーノ)を正式にリリースして以降、数多くのベンチャー企業が株式型クラウドファンディングの仕組みを活用し資金調達をしています。
また、株式型クラウドファンディングとは、非上場株式の発行により、インターネットを通じて多くの投資家から少額ずつ資金を集める仕組みのことです。
この仕組みを活用することで、投資家はオンライン上から未上場のベンチャー企業に投資をすることができます。
手数料は0円です。
より詳細に書くと、このような形になります。
手数料が0円の理由は資金調達側に多くの手数料を課しているためです。
FUNDINNO(ファンディーノ)の手数料 | |
口座開設手数料 | 無料 |
口座維持手数料 | |
運用手数料 | |
取引手数料 | |
退会手数料 | |
振込手数料 | 投資家負担 |
資金調達側は「審査料10万円」+「株式発行総額20%」が取られます。
FUNDINNO(ファンディーノ)で募集される案件は、事前に審査が行われており、その審査に通過した企業だけがWebサイト上に掲載されています。
審査では決算書(3期分)、事業計画書などの書類審査や経営者とのミーティングを経て審査会議が行われ、CEO、管理部長、事業部長、コンプライアンス部長が全会一致することで審査通過となります。
投資家はFUNDINNOの審査を通過した未上場企業の中から投資したい企業を選び、投資申込みを行います。このとき投資額には上限が設けられており、1社に対する年間投資額の上限は50万円であることに注意しましょう。
募集期間に未上場企業の目標募集金額以上に達した場合に成約となり、出資金の振込を行うことで株式を保有することができます。
投資先企業のIR情報などはFUNDINNOのマイページ上から確認することが可能です。
未上場企業への投資と聞くと、「100万円以上の大きな金額が必要」とイメージする方もいるかもしれません。
しかし、FUNDINNOでは、未上場企業に少額から投資ができます。
投資家の1社に対する年間投資額の上限は50万円ですが、企業ごとに複数の投資コースが設定されており、10万円程度から投資可能です。
FUNDINNOを通して未上場のベンチャー企業に投資をすることで、投資先企業のIPOやM&A(企業の合併・買収)で将来的にリターンを得られる可能性があります。
投資先企業が大きく成長すれば、IPO(新規株式公開)を実施する可能性があります。
また、投資先企業に魅力を感じた大手企業が買収することにより、保有株を高い株価で譲渡できるかもしれません。
しかしながら、必ずIPOやM&Aが実施されるわけではないことに注意が必要です。
FUNDINNOに掲載されている案件の中には、エンジェル税制が適用されるものもあります。
エンジェル税制とは、ベンチャー企業への投資を促進することを目的に、ベンチャー企業に投資を行なった投資家に対して行う税制優遇制度です。
エンジェル税制の適用対象となる企業に投資をした場合、投資した金額に応じて所得税の優遇措置を受けられます。
エンジェル税制の優遇を受けるには、投資先企業からエンジェル税制の適格企業である確認書の交付を受けて確定申告をする必要があります。
詳細は所轄税務署や税理士に相談するとよいでしょう。
FUNDINNOは、累計成約金額や件数などの実績は業界トップです。(2018年8月24日時点)
2017年4月1日~2018年8月24日の募集実績は、累計成約件数が38件、累計成約額は約14億円となっています。
未上場企業への投資は、上場企業に比べてリスクが高くなるだけに、累計成約金額や件数などの実績は確認しておきたいポイントです。
未上場企業への投資は、IPOやM&Aによるリターンが期待できるのがメリットの一つです。
しかし、FUNDINNOのサービスが開始されてから、まだ1年半程度ということもあり、目標募集金額に達成した未上場企業の中で、IPOやM&Aとなった企業は未だにありません。(2018年8月時点)
2019年以降は各社が計画通り事業を進めていれば、IPOやM&Aといった実績も出てくるでしょう。
未上場企業への投資はリスクが高いため、初心者向けの投資ではありません。
そのため、FUNDINNOの投資家登録には条件があり、投資家審査が通過しづらい特徴があります。
FUNDINNOの取引約款には、投資家登録できない条件として、以下のような内容が記載されています。(一部、2018年8月時点)
1年以上の有価証券の売買等の経験がない方
金融資産を300万円以上保有されていない方
満20歳未満の方及び満80歳以上の方
投資資金の性格が借入金の方
上記のように、FUNDINNOは一定の投資経験や保有資産を求められるため、比較的難易度の高い投資だと言えるでしょう。
未上場企業への投資は上場企業に比べてリスクが高い投資ですが、投資先企業のIPOやM&Aによって大きなリターンが期待できます。
ただし、「投資経験1年以上」「金融資産300万円以上」など、投資家登録をするには一定の条件があるので注意が必要です。
将来性のあるベンチャー企業に投資する機会を提供するFUNDINNOの今後の展開には注目です。
上場実績はありませんが、初のEXIT事例が出ました。
株式会社・漢方生薬研究所が1年5カ月で募集株価の1.5倍となり、FUNDINNOの投資家に還元されることになりました。
※背景として、漢方生薬研究所と買い手との間に事業シナジーの可能性があったそうです
2019年6月、エンジェル投資家の保有する1株500円の株式について、1.5倍の750円での買い付けが行われました。
リターンとしては小さい感じもしますが、こういった成功例も出てきているのです。(この例で弾みがついて、EXITが増えそうですね)