医学論文執筆のための「統合執筆環境」構築

掲載日 2017年04月22日  医療・福祉 


起業内容


 
医学論文執筆のための「統合執筆環境」構築
サービスの次元としては、Microsoft Word, Excel, PowerPoint, OneNote, Evernote, LaTeXに替わる代表的な新規の医学論文作成アプリケーションとしてのパッケージ化を想定。
 
何を統合するか?
●その1「翻訳機能」
●その2「統計解析機能」
●その3「個々のジャーナルの投稿規定を自動的にパッケージ化した編集機能」
●その4「ついでに英文のオリジナル論文を日本語の解説論文として複製する機能」
●その5「適切な引用文献のレコメンド機能」
●その6「一言メモと共に保存・管理可能なDOIに基づいた文献管理機能」
●その7「利用者個人アカウントの作成による会員制SNS機能」
○オプション1「ネイティブM.D., Ph.D.によるネイティブチェックサービス」
○オプション2「統計解析専門家によるコンサルティングサービス」
 
以下、詳細。
 
●その1「翻訳機能」:著者となる医師が意図したとおりの「日本語の文章」が、正しい文法構造をもった英語の文章、正しい論理構造をもった英語のパラグラフとして正確に翻訳されること。
 
AI(人工知能)による自然言語処理を用いた、翻訳英文の「レコメンド」機能の搭載。ユーザーインターフェースは、段落(パラグラフ)として構造化されたテンプレートとしての複数の日本語入力フォームからなります。
 例えば、
「第1文:導入(例:近年、我が国における~)」
「第2文:具体例(例:たとえば、〇〇の新しい治療法としてこれこれが導入されている)」「第3文:問題点1(例:しかし、これこれの治療法はコストの面で問題を抱えており、)」
「第4文:問題点2(例:加えて、ほにゃららという問題のためにこれこれの治療法の正しい医学的評価がなされてこなかった現状がある。)」
「第5文:主張1(例:そこで、わが国での治療成果のビッグデータ解析により、…する必要がある。)」
「第6文:主張2」
「第7文:第1パラグラフの結論」等。
 
 入力した日本語に基づいていくつかの翻訳英文が提示され、著者は「自分の頭で理解することができる」英文を選択することができる(ネイティブによるハイレベルな翻訳英文を著者自身が理解できない・しっくりこないといった問題に対する解決策を、人工知能が提供)。
 
 
●その2「統計解析機能」:「二重盲検試験」「ケースコントロール研究」「コホート研究」などの研究デザインごとに、プライマリ・エンドポイントや評価尺度の「レコメンド」機能の搭載。
 
→理想的には、データ・セットだけに基づいた最も美しいビジュアライゼーションが提供されること。エクセルにおけるグラフ作成機能のように、容易かつ最も説得力を持つようなイメージがいくつかレコメンドされ、著者はそれを任意に選択することができる。思った通りの理想的な医学論文として仕上げることが可能となる。
 

●その3「個々のジャーナルの投稿規定を自動的にパッケージ化した編集機能」
 
●その4「ついでに英語のオリジナル論文を日本語の解説論文として複製する機能」
 
→英語でオリジナル・ペーパーが作成されれば、さらに日本語論文の投稿規定も同時に選択すれば、適切な体裁と引用形式に基づいた日本語の解説論文が作成されるという、一枚でお得な機能の搭載。
 
●その5「適切な引用文献のレコメンド機能」
 
→入力された日本語・英語のキーワードに基づき、関連すると考えられる引用文献をレコメンドし、先行研究のレビューを容易にする便利機能。
 
●その6「一言メモと共に保存・管理可能なDOIに基づいた文献管理機能」
 
→「これが書いてある論文、どれだっけな…」EvernoteやOneNote、Refworksなど他のサービスとの連携・移行が可能な文献管理機能の搭載。利用・参照した先行研究をいちいちタイトル・DOIを手入力しなくても自動的に取り込み、さらに引用で用いた時には適切な引用形式を生成する機能の実装。
 
●その7「利用者個人アカウントの作成による会員制SNS機能」
 
→利用者個人アカウントの作成、医師のプロフィール登録(専門分野を含む)による会員制SNSサービス(有償)。学界の研究動向や、新規治療、新規医療ビジネスモデルについての自由な意見交換の場の提供。最新情報の共有や多施設共同研究のきっかけとなることによる質の高い医療の実践・医療の発展への社会的貢献を果たすことが可能となる。
 
 
【想定するユーザー層】
 
・大学病院や基幹病院に勤務する英語を母国語としない若手~ベテラン医師層
 
 
【既存の収益モデル】
 
・「医学翻訳サービス」と称し、ネイティブ・バイリンガルの医師(MD., Ph.D.)による人手のネイティブ・チェック、校正サービスが提供されている。
 
・統計解析手法に関しては、著者が独学でSASやSPSS、JMPなどの有料ソフトを用いるか、もしくは他機関・他施設の生物統計専門家が関与・チェックしなければならず、人工知能を用いた統計解析手法のレコメンド機能については既存の収益モデルが存在しない状態。
 
・文献管理機能に関しては、様々なフリーソフト、有料ソフトが存在しているが、医学論文に特化した、一言メモの保存機能から関連文献のレコメンド機能、適切な引用形式の生成機能までを網羅した商品で決定的なものはまだ存在していない様子。
 
・これらをすべて一つのパッケージで行うことのできるアプリケーションは存在しない。
 
→医学論文執筆のための「統合執筆環境」構築の提案。
 
 
【背景となる問題意識】
 
・わが国の医学研究成果を積極的に海外発信し、医学の発展に貢献する事こそが、私たちのような医療従事者の使命であるということ。
 
・しかし、母国語レベルで医学英語を用いることのできる医師は決して多くはない。
 
・現在、日本の医療が有する「高度な医療」は、質の高い臨床医学研究の基盤となり得る。例えば、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を導入している病院の多さや、CT・MRI機器の高い導入率(対人口で先進国トップレベル、比較的小規模な医療機関でもこれらの機器が導入され、稼働している現実)。
 
・超高齢者社会を迎えたわが国では、今後医療の占める社会的役割は加速的に拡大していく事(=つまり、患者数・医療費の増大)が予想される。こうした治療機会の増加は、臨床医学研究の基礎となるデータのさらなる集積を意味する。
 
・加えて、近年は、遠隔診療や医療ビッグデータ解析などのIT領域、ロボット工学やコンピュータ・シミュレーション、コンピュータ・グラフィックスなどエンジニアリング領域などとの協働による学際的医学の発展が、医師主体に進められている現状があり、こうした新しい技術の国際的発信は新たな経済的市場開拓のきっかけとなりうること。
 
  
→既存の先端医療のビジネスモデルの発達による新規市場の開拓との相乗効果を狙った、研究基盤面でのビジネスチャンスの提案。
 
 

予想収益


 
 個人・法人へのパッケージの有償サービス提供による収入(月額・年額制を想定)。
 オプションとして、ネイティブMD, PhDによるネイティブチェックサービスの提供による収入。
 オプションとして、統計解析専門家のコンサルティングサービスの提供による収入。
 医療関係企業の広告表示による収入。

 


起業資金

1,000万円

tkyoshid
性別 男性
住所 千葉県
年齢 26歳
最終学歴 大学卒業
出身校 東京
資格 看護師・保健師免許 医師免許取得予定
経歴 【起業家プロフィール】    1990年生、東京大学卒業。東京大学法科大学院中退。千葉大学医学部医学科在籍中。    看護師・保健師免許保有。東京大学医学部附属病院 救命救急センター、国立国際医療研究センター病院 救命救急センター/救急外来ほか4年間の臨床経験。    東京大学在学中は「医療と法律研究会(MLS)」という学生団体で都内大学医学部・法学部生・ロースクール生を対象とした勉強会・シンポジウムの企画運営に代表として携わった経歴をもつ。
職業 学生