ファクタリングの返済 > 国が後押しした時代

2026年10月4日
2001年12月17日。
中小企業庁が、ある制度を始めた。
売掛債権を、お金に変える仕組みです。
✔ 売掛債権を担保に借りるとき、信用保証協会が保証
「売掛債権担保融資保証制度」。
✖ 譲渡禁止の特約がある売掛債権は、対象外
当時のページに、そう書かれていました。
その「特約」の壁は、およそ20年後に変わりました。

中小企業庁(2002年9月の記録)
「本制度は平成13年12月17日(月)から受付を開始しています」
2001年秋の国会で法律(中小企業信用保険法)を改正して作った、と書かれています。売るのではなく、担保にして借りる仕組みです。
担保にして借りる制度ニャ
中小企業庁「売掛債権担保融資保証制度の創設」(平成14年4月)
「中小企業者が借入金を返済できないときは信用保証協会が金融機関に貸付残高の9割を代位弁済する」
✔ 借りられる上限は、1億1100万円
1年のあいだ、くり返し借りられる形でした。
✔ 返す日は、売掛金が入る日
「期日一括返済が基本」と書かれています。
保証協会が9割を払うニャ
✔ 2001年12月末:2件
受付を始めた月の数です。
✔ 2003年1月31日:4,975件
融資実行額は推定2,364億円(中小企業庁の「実績」のページ)。
始まってから1年あまりで、約5,000件の保証が承諾されていました。
1年で5,000件近くニャ
中小企業庁「売掛債権担保融資保証制度の創設」(平成14年4月)
「譲渡禁止特約の付いた売掛債権は本制度の対象となりません。売掛先から解除承諾書の提出を受ける必要があります」
中小企業庁の「取組状況」のページには、都道府県ごとに、この特約の解除の状況をまとめた一覧(2002年10月1日現在)も載っていました。
民法第466条第2項(2020年4月1日施行)
「当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない」
2020年4月1日、民法の改正で特約があっても、譲渡そのものは有効になりました(法務省)。
特約を知っていた相手などには、債務者が支払いを拒める場合があることも、同じ条の第3項に書かれています。
20年後に法律が変わったニャ
民法が変わった2020年4月。その1か月前、金融庁は、ある取引について1通の回答を出していました。
売るのは売掛金ではなく、働く人の「給料」でした。
次は給料の話へ行くニャ
調べた日:2026年10月4日